二百十日のお祭
上分、黒指地区の「二百十日」のお祭りは、新型コロナ禍で2020年9月5日(土)に行ったのを最後に、暫く中止していましたが、今年は3年ぶりに、9月2日(土)に行われました。
二百十日は、この時期に台風の襲来や悪天が続くことが多いことから、「農家の三大厄日」の一つで、旧暦8月1日の「八朔」、立春から220日目の「二百二十日」、立春から210目の「二百十日」があります。
特に「二百十日」は、二十四節季を補う、「雑節」として、節分・彼岸・社日・八十八夜・入梅・半夏生・土用・二百二十日などと共に、嵐や台風を鎮めるためのお祭りとして各地で行われています。
二十四節季は、その昔中国から伝承され、春(2~4月)、夏(5~7月)、秋(8~10月)、冬(11~1月)の四つの季節ごとに、六つの節季を設け、四つの季節×六つの節季=24節季となっています。
しかし、今日では日本の四季の移り変わりに馴染難い二十四節季より、日本の風土から生まれた雑節の方が親しまれ、伝承されている感じがします。
上分の「二百十日」のお祭りは、「黒指」と「細田」地区で、それぞれ別に行っています。
しばらく前に、一緒にやったことがありますが、行事の内容に色々違いがあることから、その後、また別の日になりました。
「お祭り」のご馳走は、寿司や定番の冷や奴などで、お土産は、こちらも定番の酒饅頭です。
飲み物は、日本酒・ビールなども用意されましたが、最近、集落全体での飲み会が少なかったため、自治会館の冷蔵庫には、各団体が飲みきれなかった、賞味期限が少し過ぎた沢山のビールが残っていたので、それも少し頂きました。
「二百十日」の黒指の会員は、12名ですが、都合で2人欠席したので10人の出席で行われました。
久しぶりの飲み会だったので、昔話に花が咲き賑やかなお祭りが出来ました。
榎本
飯能市消防団が上分で放水訓練
8月27日(日)飯能市消防団による、山林火災を想定した、中継送水訓練が上分地区で行われました。
訓練の内容は、上分地区内を流れる直竹川の水を、消防自動車に積載された小型ポンプで汲み上げ、「間野黒指」バス停脇の地下に埋設された消防用の貯水槽に水を供給します。
その貯水槽からポンプ車1台、多機能ポンプ車1台、そして積載用小型ポンプ3台を使って、約1km離れた場所に中継送水し、放水(消火)します。
これは高度な技術を必要とする訓練で、南高麗地区の第5分団だけでなく、市内の2、3、4分団も参加した合同訓練でした。
左側にある貯水槽に右からのホースで給水し、貯水槽から、このポンプ車で送水します。
約900m先の放水箇所まで、この他に4台の小型ポンプで中継送水されました。
バス停から3台目の中継です。 後ろで見学しているのは、上直竹下分と上分地区の自治会役員です。
この先にもう1台、4分団の積載用小型ポンプが中継されました。
4つの分団の団員が交代しながら4回に分けて放水訓練を行っていました。
山間地域で、いざ火災が発生すると、消火用の水の確保が大変です。
実際、2022年4月の建物火災では、最奥の集落である「細田地区」の消火用貯水槽に、何台ものポンプを中継して、鎮火まで何時間も給水し続けました。
その時は、今回の距離の2倍ぐらいの中継距離と並列送水を行ったので、使用したホースは300本以上使用したそうです。(因みに、ホース1本の長さは20mです。)
中継送水は、小型ポンプのエンジン焼き付けを防ぐために、非常に難しい操作が強いられるので、今回の様な訓練が重要だそうです。
いずれにしても、消防団の方々には休日を返上しての訓練、ご苦労様でした。
榎本
こんなところまで、ナラ枯れの被害
黒指の天井にある畑「穴ノ作」から、東に「竹ノ平」へ雑木林の稜線を向かうと、不思議なナラの木があります。
3本のナラの木の根元がくっ付いて一体化してしまい、その隙間に水が溜まっているのです。
最近、周辺の山のナラの木が茶色の葉っぱになってきたので、水の溜まるナラの木の様子を見に行ってみましたが、案の定、根元に木くずが積もっていました。
ナラ枯れに付いては最近色々取りざたされているので、詳しい説明は避けますが、現状の様子と今後の心配事を書いてみました。
この周辺には、樹齢50年以上のナラの木が10本ぐらいありますが、見た限りでは全てに虫が入ったみたいで、根元に木くずが積もっています。
ナラの木は、杉・檜などの針葉樹と違って、枝を広範囲に伸ばします。
また、ナラ枯れは、樹齢が古い木ほど虫が入ると言うことです。
ナラ枯れした木は、数年後には枝や幹が朽ちて落下したり倒れる事になりますが、樹齢50年以上の木では、幹も枝も太さ数十㎝に成長したものがほとんどなので、突然落ちてきた場合は、逃げきれず大事故になりかねません。
ナラ枯れが何年続か分かりませんが、朽ちて全て倒れてしまうまでは何年にも亘って倒木の危険にさらされることになります。
そんな訳で、ナラ枯れが発生した雑木林にはしばらく近づかないことが事故に合わない唯一の術と言うことになるので、ご注意願います。
「穴ノ作」に戻ると、ワラビが生える藪の中に「夏水仙」が咲いていました。
榎本